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ビオプラスの家

6エネルギー自給と省エネルギー

6 エネルギー自給と省エネルギー 少ないエネルギーで暮らす

太陽エネルギーで発電する「ソーラー発電装置」や「太陽熱温水装置」。空気の温度差を利用し、エネルギーロスを少なくする「ヒートポンプ」や、安定した地熱を利用した「地中熱ヒートポンプシステム」。温水熱源をつくるエネルギーを利用して発電する「コージェネレーション装置」や「燃料電池システム」、そして小型の「風力発電装置」など、エネルギーを自給するための装置。今後は、エネルギーロスを少なくし、二酸化炭素CO₂の放出を抑える機械装置を備えた住宅も普及することでしょう。

僕がドイツで見てきた戸建てのエコロジカルハウスでは、このような設備を備えた家には、あまりお目にかかりませんでした。というのも、数世帯で共有しなければエネルギー効率が悪いこと、コストをかけた割に効果が薄いこと、そして大掛かりな設備機械には、製造・設置・廃棄などでかかるエネルギーや、CO₂の排出の負荷を、借金のように返済していかなければならないからではないかと思います。

持続可能な自然素材を厳選して家を建てると、建設の時点で、環境に与える負荷の貯金をプラス方向にできます。さらに、バイオマスエネルギーを利用すれば、日々のエネルギー消費で起こるCO₂排出量を相殺することができる、とされています。自然派住宅は、環境や住む人に負荷を与えない持続可能な自然素材を使用し、窓や壁からの熱損失を押さえた高断熱化と、太陽の自然光を利用した少ないエネルギーで暮らすことのできる家づくりを目指しています。

上:ドイツ・キールのエコビレッジ。ウインターガーデンのある家が目立つ
下:同・ミュンヘンの住宅展示場。ガラス張りのパッシブソーラーハウスが展示されていた