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ビオプラスの家

4外気より室内の空気が汚染されている

4 外気より室内の空気が汚染されている 怪しいものは使わない工夫が必要

数十年前までは、工場から流れ出す汚水や煙、車の排気ガスやタイヤの粉塵などで、外の空気は汚れ、家に逃れて暮らす時代もありました。そのころに比べ、今はどうでしょうか。「第三の皮膚」として僕たちを守り、快適に暮らすための住まい。ところがどうでしょう。最近の家ときたら、まるで抗菌仕様の無菌室か、発泡スチロールやポリ容器のような密閉された空間です。しかし、実際の室内の空気は、決してきれいとは言えないのです。

現代の家、そしてこれからの家は、エネルギーロスをなくすためにも、断熱材の量を増やし隙間をなくす「高断熱・高気密仕様」の家が増え、ますます密閉された状態になります。密閉された室内の空気は、機械換気装置によって換気されますが、汚れた空気や建材に含まれている汚染物質は、部屋を通過して屋外に排出されます。屋根裏や床下、そして壁体内の空気も、いったん、小さな隙間から吸い出され室内を通過することになるので、室内の空気は、室内以外の建材の影響も受けることになるのです。だから、壁に覆われた見えない所なども、手を抜かないで対処しなければ、後で後悔することになりかねません。

成人が一日に摂取する空気量は、25㎏と言われています。食べ物や飲み物に比べて、はるかに摂取量が多いわけですから、住まいの空気はとても大切なのです。高いミネラルウォーターを飲んでいる場合ではありませんね。

住まいに潜む汚染物質を知ることから、「健康な住まいづくり」は始まります。

たとえば、家を建てる際に使われる化学物質の中でも、接着剤は、現場施工に使用される以外に、建材の製造時にすでに使用されている分もあり、すべて含めると、大量の接着剤を知らず知らずのうちに使用していることになります。その量は、一般的な35坪の木造住宅で200㎏以上とも言われています。環境対応型の接着剤が、開発され普及していますが、まだまだ注意が必要です。怪しいものは使わない工夫をしなければ、室内の空気を汚すことになります。