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自然派住宅の考え方

自然派住宅の考え方 人の健康や環境にやさしい住宅

僕が目指す住まいの基本は、いたってシンプル。ちょっと前まで皆がやっていた、昔ながらの木づくりの家。特別な材料や技術は必要ない。地域で手に入れられる無垢の素材を集めて、一棟ずつ丁寧に手づくりする。さらに良い環境づくりを目指すことを怠らず、持続し続けること。モノとしての家ではなく、暮らしの中で、人と一緒に変化し成長する、体の延長でありたい。澄んだ空気や美味しい水、そして美しい緑。自然そのままの良さを採り入れた自然派住宅は、気持ち良さそうな家づくりの要素をたっぷり取り入れた、ちょっと欲ばりな住まいのことです。

まずは、資源の枯渇、製造エネルギーのロス、運搬エネルギーのロスをなくす工夫が必要です。それには、できるだけ建設地の近くで手に入れられる素材を探すことです。幸い、日本中どこの山にも、たくさんの木があります。木を原料にした断熱材や内装仕上げ材など、主な構成材は木でまかなうことができるのです。自然派住宅とは、「家を建てる過程で、地球環境や人の健康に負荷をかける素材を選ばず、できるだけ長い間住み続け、最終的に廃棄される時にも環境負荷が少ない」住まいのことです。ですから、製造時から廃棄されるまでに負荷をかける素材はもちろん、エネルギーを自給するための「装置」を優先することはありません。このため、僕は、家づくりにあたり、6つのコンセプトを採り入れようと考えました。

1 環境を守る住まいーECO HOUSE

木、草、土といった「自然素材」の良さを五感で感じることができる住まいを手に入れることができたなら、きっと素敵なエコスタイル生活を始められるはずです。エネルギー消費が少なく、エコバランスに優れた循環型のシンプルな自然素材を使えば、それは環境に優しいエコハウスです。

2 自然を楽しむ住まいーNATURAL HOUSE

光を吸収し、目に優しく、手や足で感じる心地良い感触。湿度を調整し、空気をキレイにしてくれる呼吸機能が自然素材のメリットです。ナチュラルな自然素材の素朴な質感は、時間とともに風化して、味わいも増します。柔やかな木の床は、温かな感触と木の香りが漂う。そんな自然浴効果満点のナチュラルハウスです。

3 自然を楽しむ住まいーSLOW HOUSE

木の家を建てるなら、近くの山の木を使うと、住む人と山との距離が近くなると思います。地域にある資源を活かした建材を使うことで、気候風土に根ざした家ができ上がります。道産木材や道産珪藻土など、道産自然素材でデザインすると、北海道の大地に調和したスローハウスになります。

4 人の健康を大切にした住まいーHEALTHY HOUSE

環境病の原因となる化学物質は、人の免疫システムを弱め、多くの慢性疾患を引き起こしますが、自らを守る性質のある自然素材には、自然治癒力を引き出すものもあります。住まいに、心と体を癒やすための、適切な素材を選ぶことができたならば、人間の治癒力や免疫力を引きだす力になります。家全体が呼吸する家づくりは、快適で健康なヘルシーハウスです。

5 有機的で安全な住まいーORGANIC HOUSE

住まいのトレーサビリティーシステムは、化学物質に頼らない有機空間を実現することです。厳選された自然素材を使った空間を目指すと、仕上げはもちろんのこと、目に見えない下地や断熱材から、パテや接着剤まで配慮して、初めて無添加のオーガニックハウスとなります。

6 家づくりに参加するーSELFBILD

住まいづくりに参加し、住まいのメンテナンスまで自分でできるようになれば、しめたものです。たとえば、植物油の塗料やミツロウ(蜜蝋)のワックスを床に塗ってみる。壁や天井の塗り壁の塗り方を覚えていると、メンテナンスばかりか、模様替えやリフォームにも役立ちます。セルフビルドで、住まいへの愛着と満足度もUPします。