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ビオプラスの家

7心を癒やす空間―和室をつくる

落ち着く日本の伝統

最近、めっきり少なくなった和室ですが、日本人ならだれしも、心を癒やされる空間といえるでしょう。時代が変わっても、やっぱり落ち着ける空間であることに変わりはありません。家を建てる時、思い切って重厚な古材の梁を組み込んだ伝統作りの和空間をつくってみるのもいいですし、シンプルで落ち着いた、明るい畳部屋もまたいいですね。

いつの間にか、バリアフリー対策で段差のない畳の部屋が当たり前になりましたが、思いきって、高床の畳敷きの小上がりをつくると、妙に落ち着く良い空間ができ上がります。3畳ほどの空間が部屋にメリハリをつけ、暮らしのリズムも変化に飛んだものになります。

(1)有機栽培のイグサがおすすめー畳の話
肝心の畳ですが、和室の減少で畳の部屋も減っています。稲藁を編み込んだ本畳も減り続けています。

一昔前までは、ダニを防止するため、畳には農薬による防虫処理がなされていたので、健康に与えるリスクも大きかったのです。最近は、発泡プラスチックや紙を原料にしたボードをベースにした畳がほとんどになりました。畳表もイグサから紙製へと変わってきました。当然、イグサ独特の香りはしません。

僕のおすすめは、有機栽培のイグサ表・せめぎ折りを縁なしで仕立てます。

(2)さまざまな表情を味わうー和紙の話
伝統的な紙漉きの技術を活かしてつくられる和紙の壁紙。もちろん一枚ずつ手で漉き取った、すばらしい手漉き和紙もあります。普通の壁紙と同じように機械でのり付けできるように、ロールの巻物状になった和紙壁紙が一般的です。シンプルな素材を使っていて、さまざまな表情のものがたくさんあり、どれを使おうか、とても目移りしてしまいます。また、和紙の壁紙は、将来のリフォームの際、塗り壁の下地としても役に立ちます。

土間からつながる和空間は、みんなが集まる楽しい場所