6ストレスのかからない空間―寝室をつくる
一日の疲れをとる
寝室はとても大切な空間です。一日の疲れをとるためにも、ストレスの影響を受けない部屋作り、明るく柔らかな空間作りに心がけて素材を選びます。綿や麻など自然素材の織物壁紙は、ボリュームのある質感と柔らかく光を反射するテクスチャー(質感)がよいと思います。針葉樹のフローリングは空気をたっぷり含んだ柔らかな質感で、リラックス空間には特におすすめ素材です。
また近年、電磁波の影響でストレスを受けている人たちが増えているといった話も耳にすることがあります。寝室をシェルターとして、電磁波の影響を受けにくいオールアース仕様にすることもできます。コンセントを最小限にし、すべてアースを取ります。床、壁、天井を電磁波遮断用のシートで覆います。アルミ箔や銅箔なども効果があります。ボードや木の板でサンドイッチ状にはさみ込むように使います。
安眠のためのベッド選びも大切です。僕は、電磁派の影響を受けないように、スチールコイルを使用しないマットレスを探しました。おすすめは天然ラテックスゴムの重反発マットレスです。同じ理由で木製のベッドフレームとウッドスプリング仕様のベッドの下に炭を並べ、地場の影響を和らげるようにしてみました。
(1)麻の壁紙・カーテン
カーテンやソファの生地として、最近、人気が高いのが麻です。麻はリネン、ヘンプとも呼ばれ、夏の衣類としてのイメージが強いと思いますが、住宅の中でも、従来から織物壁紙として使われてきました。また、ヨーロッパでは、麻には「魔よけ」や、電磁波を和らげる効果がある、などと言われています。効果のほどは別として、なにやらリラックスするのに良い効果がありそうな気がして、思わず寝室に使いたくなる素材です。
(2)明るく暖かな木のフロアー
床材にはやはり、明るく暖かな木材を使いたいものです。北海道産トドマツの木は、クリスマスツリーのモミの木の仲間です。杉と同程度の柔らかな質感で、白い木肌が特徴。北海道産のパイン材の仲間でもあります。植物性オイル仕上げにすると年々、黄色味を増し、良い色合いに変化していきます。木の葉には、精油成分が多く、蒸留すると、森の香りたっぷりのエッセンシャルオイルを抽出できます。製材は乾燥させるとほぼ無臭のため、本州の化学物質過敏症の方が取り寄せて家を建てている話を聞いたことがあります。