ローエネルギー住宅
Hermann-Schaller
通りのローエネルギー住宅
ドイツ・ミュンヘン2006年
環境関連の仕事をするオーナーが、ミュンヘン郊外の住宅地に建てた2世帯住宅で、奥の賃貸住宅空間とつながっています。地域の自然素材を使用、健康にも最大限に配慮すると同時に、生産エネルギー・消費エネルギーの少ない家づくりを目標にして、建築されています。
木造フレームには、セルロースと亜麻の断熱材を使用。外壁はカラマツの木板壁、内壁は粘土石膏の塗料と天然木で仕上げられていました。室内の床仕上げは、天然無垢の木、コルク、リノリウム、セラミックタイルなどの自然素材を使い、セルフビルドにより自ら施工しています。トイレや庭の散水に雨水を利用しており、電磁波対策などに考慮した健康住宅でもあります。
太陽熱利用の温水パネルを利用した温水配管を壁暖房としてめぐらし、木質バイオマスの暖炉ストーブの熱とともに、蓄熱量の大きな壁に蓄えます。南面の屋根に取り付けられた太陽電池パネルで、年間消費電力の80%をカバーし、1年間の熱消費量は40kWh/㎡を実現しています。
何より感動したのは、カーポート脇にある養蜂用の3個の巣箱。ミツバチがせっせと集めるハチミツは、1年間で140㎏だそうです。庭で養蜂ができるなんて、うらやましいかぎり。エコな住まいと自家製ミツバチパワーで健康な暮らしを実現していました。