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ビオプラスの家

【事例集】鶴川「きのかの家」 マンション型エコビレッジの場合

2007年

東京都町田市の鶴川エコビレッジ「きのかの家」は、コーポラティブ方式で建てられたマンションスタイルの集合住宅で、30戸29世帯が住んでいます。高耐久鉄筋コンクリート外断熱構造の建物は、傾斜地に立つため、地上3階地下3階の6層構造。集会室、地上と屋上にある菜園スペース、中庭や屋上広場、裏山の離れスペースなどのコモンスペースを共有しています。エコ設備として、雨水を貯めて利用したり、オプションとして用意されたソーラー温水装置やコンポスト型トイレなどを取り入れる家庭もありました。

化学物質や電磁波を極力排除した建築計画と素材選びによって、化学物質に過敏な家族も入居できるほど健康へのリスクが軽減されています。夏の花火やバーベキューの煙を制限したり、敷地内を禁煙にすることなども、規約で決められているそうです。何よりも入居者が皆、そのことを理解して協力できる環境であることがすばらしいと思いました。また、全員が参加して、杉板をバーナーで焼き磨いて作った焼杉を外壁に使用したり、自分の部屋の塗り壁仕上げなどは自分でやるという「セルフビルド」も取り入れています。

農薬や化学肥料を使わない有機菜園の学習をするため、周辺住民も巻き込んでパーマカルチャーの公開講座を定期的に開くなど、コミュニティーの輪を広げながらのまちづくりの手法もなかなかいいと思いました。屋上を利用したアーバンパーマカルチャーガーデンは、都会ならではのスタイルです。