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ビオプラスの家

【事例集】北ドイツ・キールのエコビレッジ

1999年

僕が最初に出合い、最も印象に残っているエコビレッジです。1985年から始めたという村づくりは、コーポラティブ集合住宅で、およそ15世帯が2〜3世帯ごとに共同住宅を建て、敷地内に点在するように分散して暮らしています。中でも、木道の架かったビオトープの浄化池を囲むように配置された、3世帯が住む集合住宅が、印象的でした。また、幼稚園と集会場を兼ねたコミュニティー棟があり、コンポスト式トイレや、ガス燃料のコージェネレーションによる発電と温水供給システムが備えられていました。

どの建物も、草の帽子をかぶった緑化屋根がシンボルです。ドイツの伝統的レンガ積みの軀体に、外断熱となる漆喰塗りと板張りの外壁。内壁には、温水配管を仕込んだ壁断熱を備えています。それぞれの建物は、土の遊歩道でつながり、共同駐車場は、居住区から離れたところにあります。建物の裏手には広い菜園が広がり、水を浄化させるための池がいくつか見られます。敷地全体を防風林が囲み、プライベートな環境を作り出していました。

このエコビレッジに出合ったことがきっかけで、僕の活動が始まったのです。