BIO + STYLE
ビオプラスの家

3農的暮らしを楽しむ

農村地帯の里山風景

パーマカルチャーのスタイルは、家の周辺を綺麗な花や植物で飾るガーデニングの風景、というよりは、裏山がある民家の周辺に田畑が広がり、家畜の鶏やヤギが庭先で遊んでいる里山風景に近いのかもしれません。自給自足を目指すなら、さまざまな種類の農作物を育てなければなりません。多種多様な農作物を作る技術は、日本の農業を支えてきた農家の専売特許であり、職人が技術を伝えるのと同じように、先祖代々受け継がれてきたものであります。

エコロジー建築が、日本の木造建築を手本にしているように、パーマカルチャーも、実は、日本の里山暮らしを手本にしているのではないでしょうか。どちらも学問として確立し、現代の大きな問題である持続可能な社会を目指す羅針盤としての役割を果たしています。それが、日本に逆輸入された格好です。それはさておき、自然とのつながりを深くして、心地よい暮らしの追求が大切であることを、僕たちに伝えてくれていることに変わりはありません。最近、僕たちのまわりでも、農的暮らしを意識した家づくりの話が増えてきました。野菜作りに励む人、鶏を平飼いする人、ミツバチを飼う人などさまざまですが、これらをすべてまとめて相互にかかわりあいながらバランスをとるのが、パーマカルチャーの真骨頂です。

パーマカルチャーのテクニックを一言で語ることはできませんが、自然と調和する持続可能な文化、経済、教育、健康を重視したコミュニティーを目指す姿勢は、エコビレッジと通じるものがあります。