無垢材についての基礎知識

無垢材についてどのようなイメージをお持ちでしょうか？
「無垢材は何が良いの？」という疑問のために、無垢材の基礎知識を解説いたします。

無垢材とは

無垢材は、自然の木をそのまま製材した材木のことです。接着剤で貼り合わせた合板や集成材とは異なり、化学物質を使用しない自然素材の建材です。

天然木を使用した建築物には、1400年という長い歴史を持つ法隆寺「五重塔」があり、日本最古の木造建築物として国宝になっています。ちなみに、無垢材は別名「正物(しょうもの)」とも呼ばれます。

無垢材の特徴と注意点

天然木には、自然素材特有の湿度を一定に保とうとする「調湿効果」があります。
湿気の多い日は水分を吸収し、乾燥している日は水分を放出するため、一年中快適な空間を生み出します。無垢材を使用することで夏は涼しく、冬は暖かいという居住環境を生み出すことができます。この優れた断熱性は、合板や集成材では実現が難しくなっています。

優れた断熱性に加え、重量が軽く圧縮強度や曲げ、引っ張り強度はコンクリートよりも強いので、耐震性に優れた建材といえます。その他にも無垢材には、無垢のフィトンチッドによる抗菌・殺菌・鎮痛効果・リラックス効果、アトピーやアレルギーの心配が少なく経年美が楽しめるなど、様々な長所があります。

また、無垢材は自然素材だからこそ起こり得ることがあります。
呼吸しているかのように常に動いている無垢材は、温度や湿度によって収縮する性質を持っています。あらかじめ内部まで十分に乾燥させることで収縮を極力抑えることはできますが、コンクリートのような均質な工業製品ではないため、100%収縮をなくすことはできません。でも、適正な施工方法・湿度調整を保つことにより、日常生活に支障をきたすような問題を避けることができます。

自然素材である無垢材は、木目や節が自然のまま入ります。そのため、木目や色が一定ではありません。また、無垢材の種類によっては硬くて傷つきにくいものもありますが、柔らかく傷つきやすい素材もあります。

住まいの雰囲気、施工場所によって選ぶ素材が変わってきますので、それぞれに適したものを選ぶことが大切です。