2010年08月03日 追加記事

北海道新聞連載③

北海道新聞 平成22年5月27日生活面掲載
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「農を楽しむ」-西條さんの菜園便り ③「植え付け」
札幌・丘珠にある僕たちの有機農園でも、5月半ばには、畑の土起こしが進み、みんな楽しい種まきの準備が整ってきたようです。
 毎年、畑の植え付けは、ジャガイモとタマネギから始まります。月暦(陰暦)によると、土の中で育つ野菜(根菜類など)は、満月から月半ばの新月までに植えると良い、とされています。
 しかし、天候や土の状態にも影響され、月暦カレンダーにそった作業は、そうそううまくは行きません。今年、僕が植え床を作り終え、ジャガイモを植え付けた時には、新月の2日過ぎになってしまいました。
 昨年は、残っていた自家製の小イモをそのまま種イモにしました。堆肥と少量の油かすを元肥にして、追肥なしで育てたせいか、生育はイマイチでした。そのかわり流行のウイルス被害にもあわず、出来たジャガイモを、すべて完食することができました。
 市販の種イモを使った一昨年は、半数がウイルスにやられてしまったのに、です。生き残ったイモに免疫があったわけではないでしょうが、出来て見なければわからないのもまた、野菜作りの楽しみの一つです。
 今年のジャガイモの定植に当たっては、同じ植え床に、マリーゴールドとポリジをコンパニオンプランツ(共栄植物)として混植してみました。
 マリーゴールドは、どんな植物にでも合うオールマイティーなコンパニオンプランツのエースです。特に、ジャガイモなどの根菜類と混植すると、天敵である線虫などの害虫を防ぐ効果がある、とされています。
 また、茶色と緑色だけの畑に、手軽に彩りを添えてくれるので、畑が楽しくなります。種まきから始めると、晩秋の霜が降りるころまで、花を咲かせています。種は、自家採取でたっぷり取れるので、毎年、畑中に思いっきり利用しても使い切れません。
 一方、タマネギの植え床には、カモミールとクリムソンクローバーを混植しました。弱った野菜を元気にするといわれるキク科のカモミールは、かれんな花を咲かせ、収穫して乾燥させると自家製ハーブティーが作れます。リンゴのような香りは気分を和らげ、安眠効果もあるので、わが家の夜のティータイムには欠かせません。
 また、赤いイチゴのような花を咲かせるクリムソンクローバーは、タマネギの害虫をおびき寄せ、おとりになる効果があります。カモミールと一緒に切り花にしてグラスなどに添えると、とてもかわいらしいです。
畑の空間をうまく使って植物を仲良く混植すると、作物の生育を助けるばかりでなく、僕たちの生活を豊かにしてくれる相乗効果もあるのです。特に今年は、友人から札幌の伝統品種でとても珍しいタマネギ「札幌黄」の苗を少しもらって、一緒に植えました。上手く出来るか、楽しみがもう一つ増えました。
(西條正幸・ビオプラス西條デザイン代表)
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ジャガイモの種芋を植え付ける友人親子。
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タマネギとカモミールの苗は、仲良く混植。