ワラの家づくり 『土壁 下塗り編』
ストローベイルハウスの作り方を学ぶワークショップ
洞爺湖町のオーガニックレストラン『 幸 来 』
の外壁にストローベイルを積み土で仕上げます。
良い出来栄えのワラ下地に土を塗りこんでいきます。
室内からワラ壁の裏を見てみると、しっかりワラが
積まれているのがわかります。ワラの室内側に特殊な
透湿シートを張り込み、気密性と呼吸性を確保しました。
その1 土づくり
北海道、寒冷地仕様で外壁に塗る土を配合しました。
材料は(旭川の土・セメント・砂・ワラスサ大・ワラスサ小)
の5種類をミキサーで混ぜ合わせていきます。
厚塗りするので、材料供給が追い付かずチョー忙しい。
休みなしにどんどん土を練っていきます。
その2 いよいよ下塗り
土塗りは講師の野田さんがまずお手本を見せてくれます。
左官と言うより泥遊び感覚も交えながら、どんどん作業
が進んでいきます。 ゴム手袋をはいて、手で塗りつける
作戦は以外に楽しそうです。作業が進むにつれコテ使いも
慣れてきます。
その3 ガラス瓶を埋める
ある程度仕上がってきたらポイントにガラス瓶と木の丸太
を埋め込みました。時間がたつと固まって打ち込めなくな
るのでタイミングを見て埋め込みます。
お酒などのガラス瓶の底をダイアモンドソーの丸鋸を使い
手早くカットしました。
仕上げでの時には、ちょっと塗りづらそうですが、なかなか
良い雰囲気ではないでしょうか。
その4 今日の出来栄え
最終日のお昼には下地塗りもほぼ完成しました。
しばらく乾燥させてから今度は仕上げ塗りに挑戦します。
あまりに楽しかったので、最後の仕上げもワークショップ
で行うことになりました。
次回は 『土壁 応用編』です。
ガラス瓶のパーティションとベンチをつくりました
ワークショップ予告
2012年10月6日・7日の2日間
ストローベイルハウスをつくるワークショップ
後半の「土壁仕上げ編』を開催します。
2012年09月24日
ストローベイルハウスをつくる 2
2012年09月22日
ストローベイルハウスをつくる 1
ワラの家づくり 『ワラ積み編』
ストローベイルハウスの作り方を学ぶワークショップ
洞爺湖町のオーガニックレストラン『 幸 来 』
の外壁にストローベイルを積みあげ土で仕上げます。
今回使用するのは、馬の飼料用に使う稲ワラのブロック。
建物の構造体は木造軸組み構造でワラは断熱材と下地材
の役割で、直接土を塗り込んで仕上げします。
その1 段取りが大切
ワークショップの3日間は雨模様の天気予報です。
雨が降っても作業が出来るよう作業場にシートをかけた
テント内に四角形に成形した稲ワラを運びこみました。
その2 パーツをつくる
ワラのブロックは、ベビーサンダーを使い、寸法をカットし
たり、柱の欠き込み加工してサイズを整えます。
カットしたブロックはバラバラにならないようにワラ縄で縛り
補強するのですが、このとき専用のナワ通し棒が活躍します。
長い棒の先が鍵の手になっていて、縄をぶっさりつき通します。
成形するときは、馬乗りになり体重をかけて圧縮してから縛る。
その3 いよいよワラ積み
ワラのブロックを積み上げていきます。柱の陰や隙間
などにはワラをバラしてギュウギュウに詰め込みます。
ブロックは、壁の下地から通しておいたワラ縄で
1個づつ縛って固定します。
その4 ワラに縄を張る
積み終わったら、ワラに竹を打ち込み縄で結び
つないでいきます。竹の先端は斜めにカットして
後ろは縄が引かかるようにVカットしておきます。
その5 下地作り
木の柱には直接土を塗りつけるためのワラを巻き付けます。
登り梁には、ビスを細かく打ちつけてナワを這わせました。
土がしっかり食いつくように、ワラにも縄を這わせていきます。
その6 下地が完成
ここまで来ればワラのストローベイル積み作業は完了。
予定通りちょうど半分の工程で、1日半かかりました。
下地が出来たところで、最高の出来に記念撮影!
次回は後半『土壁 下塗り編』をお伝えします。
2012年10月6日・7日の2日間
ストローベイルハウスをつくるワークショップ
後半の 「 土壁 仕上げ編 』 を開催します。
参加者募集中です!
2012年09月13日
ストローベイルハウスを作るワークショップ
旭川のストローベイルハウス( 陣内邸 )
四角くブロック状にした稲ワラを積み上げ、ぶ厚い断熱材として、
外側に土壁を塗り込め仕上げるストローベイルハウスはスロー建築
のシンボル的存在。北海道にも、愛好家?はいるようで、旭川の
ストローベイルハウスに住む陣内さんは元森林組合勤務でしたが、
自ら森林NPO法人『もりネット』を始めてしまった行動派。
浦河の若き左官職人の野田左官の野田さんは、本場で修行してきた
経験を生かして、北海道の土を見直して土壁の魅力を広めている。
土壁塗り体験ワークショップでの野田さん
こんな熱い2人を迎えて、実際にストロベイルハウスを作る工程を
体験します。新しく生まれ変わるオーガニックレストラン『幸 来』
の外壁に稲ワラの断熱材を積み上げ、土を塗りあげて仕上げする、
ストローベイルハウスの基礎を学ぶワークショップです。
農家レストランにふさわしい、草と土で仕上げるワラの家づくり。
当日の天気は雨模様ではありますが、参加者の方たちと一緒に完成
させたいと思います。直前ではありますが参加可能ですよ。
羊蹄山に向かう北面の壁にワラを積みあげます
『ストローベイルハウスをつくるワークショップ』
日 時 9月15(土)16(日)17(月)の3日間
会 場 自家製無農薬野菜を使った きまぐれな食堂 『幸 来』さっくる
北海道虻田郡洞爺湖町成香455-3
講 師 ストローベイル指導:もりネット代表『 陣内 雄 』
土 壁 指 導 :野 田 左 官『 野田 肇介 』
主 催 エコビレッジ実行委員会 『ビオプラス西條デザイン』
詳しい 内容はホームページでも公開しています。 saijo.e-house.or.jp
2012年09月13日
拓北の家 その6
気密・断熱の様子をお伝えします。
断熱工事屋さんのトラックです。断熱方法としては、いつもの
セルローズファイバーを天井、壁ともに吹き込む方法です。
今回は、特に壁を200mmの厚みで一度に吹き込みます。
天井は札幌圏では今や標準的な300mmで吹き込みます。
ネット張りの様子です。セルローズを吹き込む時に
こぼれない様にする為のネットです。タッカーと呼ばれる
ホチキスの大きめの針で留めていきます。
一般的には断熱材を充填した後に気密と防湿を兼ねたシートを
張りますが、そのときの施工性を考えてシートを一部先張りし
ておきます。そのシートですが、我が社では普通のポリシート
ではなく湿気を吸放出できる特殊なシートを張ります。上の写真は
外壁と間仕切り壁の取り合い部分での先張りの様子です。下の写真
はスイッチ・コンセント様の気密ボックスと郵便受けです。
セルローズを吹き込んでいる様子です。
よく言われている事ですが、セルローズファイバーは新古紙のリサイクル品なので
元は木から出来ています。しかも湿気が入っても断熱性能が落ちないので、
先に書いたシートとともに『呼吸する外壁』を作る上で欠かせない材料です。
セルローズの充填が終わり、大工さんがその吸放出性のあるシートを
張っています。下の写真は梁部分等のテーピングの様子です。
外のほうでは、外壁工事がいよいよ終盤です。
大工さんが面戸を付けています。
次回は建具枠などの内部造作の様子をお伝えします。 (田)