サブタイトル「カラスの呪い」
すっかり秋めいてきた頃に、背筋も凍る話は時期はずれと知りつつも、本当にあった怖い話。
わたしの住むアパートは街の中心部にあるものの、緑に恵まれた良い環境にある。しかも、リビングの窓の前には大きな木が数本あり、目に心地よい景色がありがたい。その小さな緑のなかには3,4羽のカラスが住んでいる。このカラスたちの一羽がお喋りという表現を通りこし、大きな叫び声でひっきりなしにお喋りをするという性格の持ち主だ。休日の早朝に窓を開けていると、その叫び声に耐えられなくなるときがあり、ミラーで光をあてるという攻撃をしたことがる。カラスは光が嫌いだ。
先週末の午後、札幌は豪雨にみまわれた。会社で仕事をしていると、アパートの大家さんから携帯電話に連絡が入った。
「実は、今の豪雨で、屋根から水があふれたようなんです。Iさんの部屋の下の人が知らせにきたんだけど、Iさんの部屋がすごいことになっているかも。帰ってこれないよね?どうしよう」と。と聞いてもピンとこなかった。
「大家さん、わたしの部屋に入って見てもらえますか?」
「そう?じゃ、入らせてもらいますね」
という会話の後、2時間ほど経過してから再び大家さんより連絡があった。
「・・・Iさん、ちょっと大変なことになっちゃった。帰ってきたらまた連絡ください。詳しいことお話するから。そう、絨毯が濡れたから、クリーニングに出そうと思うけど良いですかね」
「え?そのまま置いておいたら乾くと思うので、クリーニングださなくて良いです」
「いや、そういうレベルじゃないんだ」
「・・・っていうか。あれクリーニングだすとえらい高いものになりますよ?」
ということで、帰宅すると、大家さんの格闘の後と残骸が部屋にあり、あるはずの絨毯はやはりなくなっていた。
このアパートは雪を隣地に落とさずに乗せておく、北国仕様の屋根形状になっている。建物のほぼ中心に位置する「スノーダクト」という呼ばれ方をする部分に水はたまり、縦樋に流れる形式だ。
大家さん登場。
「樋のところにちょうど良い大きさのボールが挟まってね。水が流れなくってオーバーフローしたみたいなんですよ。カラスがのせたんだと思うんだ・・カラスが」
普通はオーバーフローしたからといって天井裏まで水はあふれないはずである。防水層が切れているところから、水が入ってきたはずだ。しかし、そんな話をできるような雰囲気でもない。大家さんの顔には明らかに疲労と困惑と申し訳なさがいっぱいだった。
「そうですか。これはきっとカラスの呪いですね。実はわたしが・・・カラスに嫌がらせをしました。でも、まあしかたがないです。絨毯は心配だけど・・・呪いをとるためにお払いに行ってきますよ」
大家さん「・・・あ、は、はは」
カラスの呪いは本当にこわーいのである。
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しかし、この仕事をしている人間としては笑い事では済まない。ぜーったい嫌な案件である。現場では、このようなことの起きないように職人は当たり前に念入り仕事をし、監督も目をひからせているのである!
今日の夕方は工務店さんと大家さんとが再び登場する予定だ。はあ。
2011年08月30日
本当にあった、こわーい話
2011年08月29日
日本の文化としての建築
というタイトルを語れるほどの何ものもないのですが、文化としての日本建築を見ることが出来る場所をひとつ。
横浜・三渓園
臨春閣 - 「文化としての建築」それは建物からどの景色を切りとるか
日本建築の特筆するべきものは、やはり自然との関りかたではないかと思います。
茅葺屋根とつぼみ
手を合わせたくなるほどきれいです
間違いなく秋の空
関係ないのですが。
今日のことを考えながら、昼休みに読んだ文章は、やっぱりすごいなあと思い、明日の午前11時までしか読めないので。ここです。
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現調完了・・・ってほどでもないです。以前の散歩コースでした。
専務へ 「今日は一緒に行くココロづもりでした。置いていかれてちょっと寂しかったです」
2011年08月26日
試験成績書
高田松原の松でつくるプロジェクト。検査機関で検査し、安心な材料であることがわかりました。その結果については試験成績書という書類でいただきました。どのような方法の検査なのか、測定方法などは個別に対応させていただきます。ブログとはいえ、今現在、放射線というものについて正しい理解をしていないものが、それについて書くときでもないと考えています。
わたし共は木材を使って家を建てさせていただくことで、日々の糧を得ています。その木材への思い、木材を育てる森への思いは少しは深いものです。この一瞬を見つめるのではなく、子供や孫の時代を見据えて森を育ててきた人たちのおかげで、この仕事も出来るということを自覚して、行動や発言をしなければならないと思います。
今後もこの高田の松について、個別にも広告紙面でも、ご提案をさせていただきます。
「木材は大工仕事をする人間にとって命です。技術は継承されても木材がなくなったら意味がない。外国の材で修理するようでは日本の文化とはいえません」小川三夫
チェルノブイリについてのドキュメント
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サンフランシスコから里帰り中のjunさんとお話をして、今のアメリカで日本の原発事故はどのように見られているかをお聞きしました。「なにやってんだ、日本!」かなと思ったら。
「わたしが日本人だとわかると、”地震たいへんだったね。大丈夫?”と気遣ってくれるけど、原発事故についてはニュースにもならないし、もしかしたら知らない人もいるのかもしれない。特にサンフランシスコはアメリカの中でも原発が多いところだからかな。政府ももちろん原発のことなんか口にしたくないだろうし。でも、ヨーロッパは違うよ。やっぱり非難の感じはあるんじゃないかな」とのこと。ご主人はたしかドイツの方。
junさんからいただいたベアー&ラビットとポップコーン菓子
ちなみに。アメリカではとうもろこしの90%以上?が遺伝子組み換えなので、避けては通れないそうですが、その中の数少ない「組み換えでない」とうもろこしのポップコーンでした。
・・そ、そうですか。わかりました。だからってねぇ、そこまでたたみかけなくたってようございませんか?いっこだけにしといてくださいよ。
タイトル:座れる縁台とすわれないベンチ・・・そのまま
FIL sapporro8月号発刊
わたくしごとですが
2011年08月24日
続きの「農的暮らし体験」
トマト畑の草はさくさくと取れて、気持ち良いほどでした。
草とりしながら、かわいいものたちを激写!
今年2回目のキアゲハ幼虫と小さな指
かわいい
足にたくさんの花粉をつけたみつばちもかわいい
お顔を拝見です
なすびの花-うすむらさきが綺麗
こちらは排水処理のため池にいた、ホテイアオイとトンボ
「どうも」・・・「どうも」
鶏の解体体験取材班は実務に忙しく、工程写真は取れませんでした。
体験者の感想は
「たいへん良い経験でした」
「・・・半分後悔しました」
わたしは・・・鴨なら出来たかもしれませんが、鶏だけはダメなんです。
のんのんファームの阿部さん
「いわゆるシメる時は本当につらいです。最初の頃はいつも泣いていました。だから、どうしたら一番らくにさせられるかを、いろいろ考えましたね」
阿部さんは、他にもたくさん泣いてきたんだろうと想像できました。
積丹までの旅路は参加者も含めて同じ車に乗り合いしました。
車中での会話の一部。
「今回、なぜ参加しようと思ったのですか?」
「あ、積丹に行きたかったんです」
「ほう。農的暮らしとか、ご興味おありだったとか?」
「・・・いえ、そんな興味ないです。積丹の海が綺麗だと聞いていたので・・・」
「いいですねえ。でも、今回は海じゃなくて山ですから!ほほほー」(その率直さ好きです)
また、こんな会話も
「会社の人が泊の海も綺麗だって言っていました」
「泊といえば・・・綺麗ですけど、原発ですよねえ」
「やはり、何か影響とかあるんでしょうか?」
「いやあ、巨大なナマコとか有名ですよね」
「昔、波の上のスポーツしていて、浜岡のほうに居たんだけど、魚もおっきくて、その魚狙ってサメもたくさんいたよ」
「そこのホテルでさ、バイトしていたの。時々さ、町の名前の団体が定期的に来るんだよね。どういう人たちかと思って人に聞いたら、どうやら中電がその人たちを招待していたらしい」
「それって、いわゆる接待ですか?」
原発がどれほど巨額のお金を生み出す商売なのか?想像も出来ない巨額なんでしょうね。商売の域を超えているけど。
神威(カムイ)岬にて
動機を素直にお話いただいたお礼に海までご案内しました。
こうして安全運転のうちに全員無事の帰還です。
「爆走とか暴走とか、、、とても不安になるのです」
2011年08月23日
自然素材を楽しむ講座「農的暮らし体験」
北海道・積丹町「
積丹の語源はアイヌ語で、シャクとコタンの二語を合わせたものです。シャクは夏、コタンは村または郷土のことで、シャクコタン(ShakKotan)夏場所という意味からきている。」町のhpより。
『のんのんファーム』(pdfのダウンロードページ)さんで「農的暮らし体験」の講座。
手前の小さな丘のようなところは鉄筋コンクリート造の室(ムロ)
自己紹介とご挨拶を終えてから、建物内部と農園をご案内していただきました。
母と子
鶏舎へ
鶏の餌用にうにの殻。人気?あるとのこと。
「あら、れっど!あんたこんなところに居たの?・・・久しぶりだねえ(涙)」
「ぽーぽっぽぽ・・・ぽ?」
おいもの収穫体験
これは!すごい大物を収穫されたご様子です
昼食は
・とれたてのおいものフライドポテト
・プティトマトとナスのマリネ
・ピーマンの紫蘇風味味噌炒め
・鶏もも肉としいたけとごぼうの煮こごり
・チリコンカン
・煮豆
・きゅうりのぴり辛漬け
・おいしいご飯
・プティトマトの蜂蜜漬け
・おいしいお茶
愛と自然の恵みのメニュー
午後からは鶏の解体体験チームとトマト畑の草とり体験チームに分かれます。
「え?捕まえるところからじゃないの?俺はそこからしたかった!(プンプン)」と不満らしい。
狩猟民族の血が騒ぐのかな。
トマトのさきっちょにあるのは
この花の面影
よかねぇ
・・・明日へ続く
2011年08月19日
忘れていました
しわすれていたお知らせがありました。
札幌の建築家・櫻井百子さんよりお知らせいただいたイベントふたつ・・・実は、明日です
『住まいと暮らしのセミナー』
アトリエmomoさんのお知らせページです(文字をクリックすると行けます)
『集住セミナー2011』
ふたつのセミナーの講師は、ビオフォルム環境デザイン室代表の建築家山田貴宏さんです。わたしも昨年、藤野の現場を見学させていただきました。その際、「藤野は見学するところも、あまりないのです」とお話されていましたが、いえいえ。藤野は魅力的な土地ではないでしょうか。
webマガジン『コラージ』で紹介されています(色つき文字をクリックすると行けます)
9月24日(土曜日)は『2011 自然派生活講座』(PDFのダウンロードページへ行きます)ということで、菜園づくりと、住宅について代表Sさんんが話をする予定です。
さらに、明日は「小さな自然派住宅見学会」(同じくPDFです)でもあります!
さらにさらに明後日は自然素材を楽しむ講座「農的暮らし体験」というイベント目白押し。しつこいですが・・・9月の講座も引き続き参加者募集中でっす!
雪が降る前にいろいろしなくちゃ・・・
ふーっゆーっがーっ、くっるっまえにー♪という歌がありましたよね?・・・キャーッ!
2011年08月18日
全国ニュース
出勤簿のように、家づくりや自然素材や、おもしろいことを記してゆきたいと考えています。
しかし、今日はほんとうにそれが難しい日です。『北海道知事、泊原発3号機営業運転再開の容認』という全国ニュース。さらに。それについて、自分に語る言葉がみつからないというなんとも情けない日でもあることを自覚して、ひとつだけ思いついた作戦は、わたし共の会社のHPには「リンク」という場所がないということで・・・今日は少しだけリンクを貼り付けることを思いつきました。ずるいでしょうか。ずるいですね。
『らる畑』
『らる畑 ときどき日記』
『自然食ホロ』
『むらかみ農園』
(文字をクリックすると行けます)
みんな怒っています。みんな反対しています。わたしも反対ですが怒ることができません。
今、このような決定を出来るということが、どうしてもピンとこないのです。
「あの松についてすべてをあきらめてはいません。今後、進展がありましたらまた連絡させてもらいます」
今、電話でお話しました。気に留めてくださってありがとうございます!
2011年08月17日
書かなければならないこと
夏休み明けのこの2日間、このブログに記すべきことはあるけでども、見えないことをにおわすようにも書けないものです。8月11日の記事にもあるように、わたし共では「高田松原の松でつくるプロジェクト」ということで、多くの皆様にもご案内をさせていただきました。そして、多くの方がご存知のように、この度の京都・五山の送り火用の薪に使われるはずだった、高田の被災した松の皮より放射性物質が検出されたことにより、最終的にはこの薪は使われることはありませんでした。この経緯については、多くのニュース記事にもあるので、ここで記すまでもないことだと思います。わたし共で使うはずだった松は、この送り火用の薪の松と、同じ場所にあった松であり、同じように皮から放射性物質が検出される可能性はあるということになります。今、どのような対応が求められるかを、川下のほうから考えています。ご検討いただいたお客様、ご期待してくださったお客様へ、ひとつの不安を与えてしまったことをお詫びしなければなりません。そして、同時にその材料のひとつひとつが安心できるものであることを、確認する作業を行わなければなりません。検査機関に相談したところ、その検査方法についての条件等をわかりやすく具体的に教えて頂き、わたし共でその木材についての検査を出来ることを知りました。
「どちらに提出しますか?」と問われ「提出先はございません。自分たちで作るものの安全を確認したいんです」という会話があり、なんとも言えない気分になったことを記させてください。
さらに。この材料を提供してくださる、現地の木材屋さんがいらっしゃいます。今日現在も、その対応について検討されています。
このように、その先はどんどん広がります。
どちらにしましても、今後の進展について、個別にも、このブログでもお伝えしてゆきます。
お客様と生産者と直接関れる方法で仕事が出来ることを、幸いに感じるこの頃です。
つくづく。
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この度の原発事故による影響は具体的な汚染のみならず、想像を絶する数の人の心を傷つけたり、人間関係を崩壊させるほどの影響もあるのだと、わが身にちょっとだけ降りかかり実感するのでした。でも、その中でも、新たな希望を見出せることも起きていることも現実だと思います。方法はある。そう感じています・・・と書くと、個人的なお手紙のようになってしまいましたね。
2011年08月11日
高田松原の松でつくるプロジェクト
続報です。
盛岡木材さんより送っていただいた、高田松原の松板を伊達の加工場でテーブルトップ用に加工してもらいました。
到着時の状態
ブックマッチで合わせたようですね
きれいな木目
見てきたSさんの話によりますと、目も密だったとのことです。
厳しい環境で育ってきた証であり、強い証でもあります。
木口ディティール
わたしは実物を見ても触ってもおりませんが、写真で見る限りにおいても、良い材料という印象!
実際に触れてきた場合は「ちょー、お勧めしまっす!!!」と申し上げてしまいそうな・・・
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その日から5ヶ月目の空
札幌も朝の気温で28℃です。
でも、たぶん、お盆を過ぎれば秋風が吹くかと思います。
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ビオプラス西條デザインの夏休みは8月13日・14日・15日となっております
2011年08月10日
ある日シリーズ-1
シリーズの続編があるかどうかは不明でございますが・・・
蟻は力持ち - ある日の昼休みエントランスデッキ
自分の体長・体重の数倍はある獲物をくわえて、何処への道を迷っているのか、右に左に行ったり来たりを繰り返す蟻を発見。「何処へゆきたいの?教えてくれたら手で運ぶよ」と言いたくなるが、余計なお世話ですよね。
合歓の木は震える - ある休日の公園
花言葉:歓喜
花びらのようなピンク色はおしべだそうです。この繊細なピンク糸が樹高3mほどの樹の間にあるのは何故かわくわくします。あ、歓喜に震える合歓の木としましょうか。
燃えるタワー - ある日の夕暮れというか夜?
大通り公園のテレビ塔は時間により様々な色の光を纏うのです。