ご神木とは内宮と外宮の御神体を納める器(御樋代=みひしろ)の材となる
木を指しています。明治座から車で30分ほど山を登った出之小路山。(不入山)
その辺りは銘木の産地で美濃、飛騨、木曽の中心に位置し、裏木曽三ヵ村と呼ばれ
ていて、鎌倉時代の西暦1200年ころより木曽の大ヒノキが各地に供給されてい
ていました。伊勢神宮・名古屋城や江戸城の築城にもたくさんのヒノキを供出し
ていました。伊勢神宮の式年遷宮には現在もヒノキの大木を切り出しています。
また現在工事中の名古屋城本丸御殿の復元にも木材を協力していました。
まず最初に伊勢神宮式年遷宮斧入式でご用材に一番初めに斧を入れた木の切り株
を見学しました。平成9年に斧入れ、高さ22m、胸高直径70㎝、樹齢350年と
記されています。樹齢1000年のヒノキは車道から山道を30分ほど歩いたところ
に立っていました。高さ26m、胸高直径154㎝、材積17㎥。枝を明るい崖側にだけ
伸ばしているのは、山側に木が立っていたからだそうです。
このような立派な大木が現在まで残っているのは、木が二股だったり、途中に大き
な枝があったり、先細りしていたりと何かしら訳があるからだそうです。
山全体がヒノキに覆われて、神聖な心持で林道を歩きながら北海道とは全く違う
景色の中森林浴を満喫するひと時でした。