先年の11月から始めた新築現場です。
延べで27坪ほどの木造2階建てで、もちろん道産材・無垢材のみの
自然素材にこだわった住宅です。
基礎は去年に施工して、建て方は今年に入ってから始めました。
苫小牧は北海道の太平洋側にあるので、本来雪があまり降らない地域です。
冬期間の工事としては札幌よりは条件が良いのですが、それにしても
今年の冬は寒い・・・・。
小屋の大梁は、拓北の家(以前のブログ参照してください)にも使用した15尺の
長さのカラ松です。それを2本、背骨のように桁方向に入れています。
屋根の色は、建主の希望で赤色になっています。
無落雪仕様の片流れ屋根です。
2階の床材は道産カラ松の厚さ30㎜のフローリングを使う予定ですが、
それがそのまま、1階の天井になるので床材を張る前に、
梁に照明器具配線用の溝を入れます。
この日は瑕疵保険のための現場検査日でした。
外壁面の1階床廻りに、気密用の先張りシートが見えます。
その後1階の床組みをしますが、フローリングのための下地は
合板ではなく、昔ながらの無垢の下地板です。
外部では杉板の施工が始まりました。
敷地が準防火地域内のこともあり、板張りの外壁部分は限定されましたが、
なるべく広い面積が張れるように、建物を配置しました。
道南杉の厚さ18㎜の材を下見板張りにしています。
杉の経年変化を楽しむため、塗装しない生地で仕上げる予定です。
上の写真は1月の下旬頃の外観写真です。
塀の上に乗っているのはどこの子かな・・・・。
下の写真は今週の初めの内部の様子ですが、
断熱材のセルローズファイバーを入れ終わった直後です。
これから内部造作に入っていきます。 (田)
2013年02月09日
苫小牧の家
2012年12月10日
拓北の家 その9
だいぶ間が開きましたが、拓北の家の完成編をお伝えします。
札幌は12月10日現在、すっかり外は雪景色ですが、
これら写真は一月半ほど前なのでまだ雪が降っていません。
外物置の設置の様子です。土台は道産カラ松で天然塗料系の耐候性塗料
を塗っています。板張りの外装なので防火性と防水性を考えると
躯体の造作は母屋とほぼ同じです。
上の写真はデッキテラスの上にポリカーボネードの屋根を掛けているところです。
下の写真は外構の犬走りの施工の様子です。砂利の下に防草シートを敷いています。
ここからは完成写真になります。まずは外観ですが、基礎巾木はFP板の上にモルタル掃き付け
外壁は道産カラ松の木酢浸けの板張りで、玄関廻りを道産杉に変えて柔らかいアクセント
を付けています。手前に畑と駐車エリア、右側に完成した物置が見えます。
玄関土間の中です。左の壁に気密仕様の郵便受け、奥にストーブが見えます。
床のタイルは特注色の江別レンガタイルです。
この右手にUT・浴室につながる扉があり、外の畑から水場へ直行できます。
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リビング・ダインニングの様子です。
主暖房が薪ストーブということで玄関土間からリビングまで繋がる土間が特徴的です。
壁の仕上げは噴火湾産のホタテを使った漆喰塗り、床は道産カラ松の一寸厚のフローリング、
天井は和紙貼りです。
一番下の写真は、土間の上がり框に仕込んだ下足入れの引き出しです。
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上の写真はキッチンカウンターからリビングを見ています。
オイルガードに珪藻土タイルを張っています。
下の写真は2階から見下げた階段の様子です。
段板は床材と同じくカラ松です。
2階のホールと吹抜けの写真です。
太陽光と熱を多く取り入れるために2階の窓も大きくして、
吹抜けを介して一階に届くようにしています。
2階の一番高い部分の暖かい空気をコントロールする換気装置です。
3路シャッターを付けていて、夏期はそのまま外部に排出し、
冬期は一階の床下に送り込み土間コンに蓄熱させます。
スイッチひとつで切り替え可能ですが、暖かい空気は湿度を多く含み易いので、
冬期は床下の結露に注意が必要です。
最後は2階の各個室です。
窓下に補助暖房のパネルが見えます。もうオーナーは引越しをされていて生活を始めていますが、
ほとんど1階の薪ストーブのみで過ごされているようです。
これで拓北の家の連載は終了です。
またメンテナンス等でブログに登場するかも。
オーナーをはじめ、建設関係者の皆様、ご苦労さまでした。 (田)
2012年12月01日
自然素材の家が札幌伏古に完成しました
北海道の無垢の木をオーク調に仕上げられた明るくてPOPな住まい
完成した住まいは、「海びと」素地の白を基調に寝室と子供室は
ベンガラで調色して、パステル調のかわいらしい壁を一面づつ
塗り分けました。 色合わせにずいぶん時間がかかったようですが
それもまた、良い思い出ですねー。ポイントカラーは天井や壁に
反射して部屋全体を包み込むのです。なかなかイイ感じ!
白いキッチンは下川町のトドマツで制作し、白色の自然塗料で
仕上げたものです。コンロ前のモザイクタイルとマッチして
POPなキッチンが完成しました。今までにはない可愛らしさです。
リビング横の3畳間の和室コーナー。縁なし畳と「海びと」に旭川
の土をブレンドした土壁風仕上げの壁です。押し入れの下部を掘り込み式
の座テーブルにし、ご主人のプチ書斎を確保しました。これほしい!
階段室の天井に昇降式の洗濯物干し竿を取り付けました。
寝室の扉を開けて洗濯ものを干すのです。確かに階段室の
空間は洗濯物干し場にうってつけだ。オモシロイ!
お風呂はあこがれの、青森ヒバを使った木のハーフバス仕上げ。
ユーティリテイも木を使った手作りの造作家具仕立てになっています。
家にいながらに。森林浴と温泉気分を満喫できますね。うらやましー!
2012年11月27日
家づくりに参加する
2012年11月11日
いいね!自然素材の家見学会
2012年11月03日
ストローベイルハウスをつくる 6
2012年11月02日
リフォームでもエコ
自然素材でリフォームします。
北海道新聞のエコリフォームの取材があり
今年手掛けた当別町のお宅宅が紹介されました。
夕刊ですがトップ記事での紹介で驚きました。
他に事件のない平和な一日だったのかな・・・(笑)。
北海道の30年以上前の家はグラスウールの断熱材が
普及しだした頃で、壁の中と天井裏に申し訳なさそうに
敷き込まれているケースを良く見かけます。
家全体の断熱量では、現在の半分以下くらいでしょうか。
当然、気密工法や通気工法などある訳もなく、隙間だらけの
家ですから、とにかく冬は寒いのが一番の問題です。
新築の自然派住宅同様、環境と人の健康に負荷をかけない
自然素材と再生資源を使った住宅改修も大切な仕事です。
2012年10月20日
積丹『のんのん・ふぁーむ』にメンテナンスヘ
有機・無農薬野菜農場『のんのん・ふぁーむ』へ、メンテ
ナンスの相談に行きました。自給自足の生活を目指して積丹の
婦美へ就農する、阿部さんの家づくりのお手伝いをしたのが
5年前です。以来、年に1度のペースで伺うようにしています。
母屋は積丹岳の登山道脇の小高い丘の上に建っています。
上の写真の中央が母屋で、右にある小屋は液肥の生成と汚水の浄化を兼
ねたBMWシステムが入っています。反対側から見たのが下の写真です。
中央に母屋で左にBMW小屋、右にある草の生えた土盛は作物貯蔵庫
の『雪室』です。中央に水生植物の生えた浄化池が見えます。
この池はサンショウウオも繁殖するビオトープになっています。
雪室の入り口側を見た写真です。農場を営んでいると、冬期間の
作物の保存が重要ということで、貯蔵庫内に雪を入れて保存できる
『雪室』を造りました。やはり貯蔵した作物の糖度が上がるそうです。
今回のメンテナンスのテーマのひとつが道路の整備です。建設時、
丘の上の敷地まで150メートルほど砂利舗装の道路を作ったのですが、
5年の間に轍がひどくなり、路盤が露出している部分が出できました。
来年に補修するということになりましたが、途中、道路を検分しながら、
キノコ狩りをしていましたら、あまりにも有名な毒キノコを発見しました。
下の写真はそのキノコを持つ、農場主の阿部さんです。
上の写真は、私の御土産用に茗荷を採って下さっている阿部夫妻です。
下の写真に写っているのは、豆や山葡萄、平飼いの鶏の卵などです。
もちろん全てこの農場産です。卵も少々御土産にいただきました。
いつもながら、仕事で行ったつもりが休日に田舎に里帰りした気分
させてくれる場所です。ちなみに『のんのん・ふぁーむ』の作物
と卵は宅配便で送ってくれます。 (田)
2012年10月16日
ストローベイルハウスをつくる 5
ワラでベンチをつくる 2
前回のワークショップの時に、残りものでこしらえた
ワラと土のベンチ。下塗りの土が足りなかったのか、
ちょっぴりヒビ割れが発生していました・・・
今度はたっぷり残った土を使って仕上げ塗りをしした。
このベンチ、良く見ると目とお尻がちゃんとあるのです。
やっぱり不思議な生き物のようになっているのでした。
お昼のお弁当です。
近くのオーガニックカフェ「コバコ」のマクロビ弁当
そして2日目は、洞爺湖温泉「かわなみ」の釜めし弁当。
どうです、おいしそうでしょ!
「 きまぐれな食堂 幸来 」
店舗の内装は来週いっぱいで完成しそうです。
ゆっくり準備をして12月オープンとのことです。
2012年10月14日
古タイヤハウスをつくる!?
ワラの家 「 番外編 」 古タイヤハウスの実験
ストローベイルハウスをつくるワークショップの
最終日は、古タイヤを積み上げ、壁を土で仕上げる
古タイヤハウスのづくりにチャレンジしました。
エコ旅の記録で紹介した英国ブライトンのアースシップ
で見た、古タイヤを使った建築を参考に越冬野菜を貯蔵
する丘室の土留めに取り入れてみました。
丘室の本体は鉄筋コンクリート造で、外側が発砲系断熱材
で囲われています。 その上からすっぽり土をかぶせて
カモフラージュするため、裏から見るとただの丘のように
見えます。かぶせる土を止めるための壁をつくります。
参加者がストローベイルの土塗りの仕上げをしている間に、
準備を始めていました。重機を使ってタイヤに土を詰め
込みながら次々に積み上げていきました。
土にセメントを混ぜると良いようですが、今回は土だけ
です。 タイヤのサイズがバラバラで隙間から土が
流れ出し苦労します。ある程度タイヤのサイズを合わると
良いですね。何とか夕方までに積み上げを完成。
翌日は朝からみんなで、土塗りが始まりました。
まずは土が崩れないように木の板をあてました。
ストローベイルに塗った下地と同じ材料を使い
まずは下塗りし、休憩後、少し固まってきたところで
タイヤの間のくぼみに土を詰めてゆきます。
ストローベールのワラを崩して土に混ぜると団子状に
固まり上手くのせることが出来ました。
ほとんどが手で直接塗り込みながらきれいに整形して
仕上げていきますが、どこまで盛るのか・・・・・
すこし考えて「Cカップ」をリクエストしてみました(笑)。
お昼の休憩後に最後に仕上げと丘室本体の正面にも
土を塗りこみ、ワークショップはすべて終了です。
まるで石を積み上げたような凹凸感の壁が出来ました。
なかなかセクシーな古タイヤと土の壁になったでしょ!
扉を付けて、土をテンコ盛りにかぶせると完成です。
今回のワークショップはトータル5日間、徐々に
チームワークもバッチリ合ってきます。
夜もみんなでキャンプしたりユースに泊まったりと
楽しく、そして完成度も満点のワークショップでした。
きまぐれな食堂「 幸 来 」のリニューアルオープンは
11月?日 お店が完成するまでもう少しかかりそう。
この後のお店づくりの経過もお伝えします。