ブログ|札幌市の注文住宅や新築一戸建住宅の見学会やエコなイベント情報

2012年08月07日

拓北の家 その4

今回は屋根の造作と外壁下地の造作です。
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屋根に突き出る煙突の骨組みが見えています。
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軒天は薄いスレート系の板ではなく、表しの野地板として椴松の
無垢板を使用します。外壁の内側は12mmの野地板で、上部に防露材
として断熱材を貼ります。ちょうどその張り分けが見えています。
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破風板を取り付けた様子です。板金でカバーをしないので、耐久性を
考慮して唐松の無垢材にしています。あとで自然塗料で塗装します。
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玄関ポーチの下屋を組んでいるところです。外部の梁はやはり
耐久性を考え唐松にしています。柱も唐松にしたいところですが、
ねじれるケースが多いので今回は椴松です。
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防水紙を貼ったあとに、屋根の板金を貼っていきます。
今回は煙突の立上り部の下方に水みちをわざと作り、
漏水時の対策にしています。
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こうして屋根が張りあがりました。
上の写真は下屋の板金加工の様子です。
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付加断熱分の外壁の下地を組んでいるところです。105mmの
軸間に100mmの付加断熱を施すので、トータル205mmの
セルローズファイバーを充填します。
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木下地のあとは面材として三菱マテリアルのモイスを張ります。
防火性能がよく、廃棄時は土に返るという優れものです。
北海道で使用しているのはウチを含めて2件のみとか。
モイスの上に防水紙としてタイベックシートのハードタイプを
張っています。梁の廻りを気密テープでテーピングしています。
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その後はサッシの取付となります。木製サッシとしたいところ
ですが、今回は費用対効果を考えて樹脂サッシです。しかも
トリプルLOW-Eガラス入りのサッシです。北海道では樹脂サッシ
は一般的です。ちなみに樹脂はアルミの1/1000の熱伝導率です。
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基礎の水切りと胴縁下地の間に防虫網を取り付けています。
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換気設備用のスリーブに、気密と防水のためのゴム製のカバーを
つけています。やはりテーピングが大事になります。
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というわけで、ここまでに約20日程かかりました。
次回は外壁の板張りと内部造作です。   (田)

2012年08月02日

エコ旅どうでしょう! ENGLAND編 25

英国でエコ旅 その25
環境教育施設 エコテックプロジェクト

●エコテックセンター.jpg
2001年前に尋ねた、イギリス ノーリッジ近郊に
環境教育施設 エコテックセンターがありました。
360度展望可能な空中デッキが売り物の風車は、風車の
支柱の中を回るらせん階段を登るタービンツアーが売りでした。
展望室のガラス越しに目の前をブンブン回る大きな羽は圧巻です。
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エコテック-空撮.jpg
センター施設は当時イギリス最大の木造建築物で大きなガラス貼り
のパッシブソーラーデザイン。 室内展示室・会議室・オフィイス
エコレストラン・ショップ・シアターなどがあり、学校・企業・個人
のために作られた、様々な環境教育プログラムが用意されています。 
また周辺地域から集められてくる、木チップを燃料にしたバイオマス
ボイラーでつくる温水利用の床暖房システムが特徴になっています。
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屋外展示は有機ガーデン・在来種の植物展示・ゴミ処理とコンポスト
トレイル・ストローベイルハウス・柳の木の遊具などで構成されてる。
NPOとボランティアにより運営されていて、施設周辺に企業を誘致し、
地域の雇用と活性化に貢献する。エコテックセンターはもうひとつの役割
をはたしながら、環境のことを考えることの出来るすばらしい施設でした。
エコテックーガーデン.jpg エコテックーコンポスト.jpg 
エコテックーストローベイル1.jpg エコテックセンター柳野小屋.jpg
さて、ちまたではロンドンオリンピックに夢中ですね。
英国エコ旅はどうやらネタ切れ模様、過去にさかのぼり、
日本各地やヨーロッパのエコ旅を思い出してみようかな?
エコ旅どうでしょうは、エコ空間デザイナー 西條正幸がお伝えしています。

2012年07月31日

拓北の家 その3

今回は建て方の様子をお伝えします。 
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土台がほぼ組みあがり、大引きを掛けようとしています。
それから内部足場用の仮床を組み、1階の柱を立てていきます。
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カラ松の大梁と大黒柱の上に2階の床梁を掛けているところです。
構造体の樹種としては、柱はエゾ・トド松で、梁はカラ松・トド松です。
もちろん全て無垢材なので集成材は使っていません。
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梁の上に3.5寸角のマグサを乗せるところで、接合用のダボが見えます。
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見えがかりの良さと構造的な理由で、梁上部にボックス彫りを
施してそのなかに座金とナットを仕込みます。
こうすると、梁と梁を軸芯で引っ張ることができます。
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2階の床梁をほぼ組んだところです。
梁を渡りで組んでいるのが見えます。
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2階用の柱を仮置きしています。
背割りを入れたトド松の大黒柱(管柱ですが)が見えます。
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例のカラ松の太鼓落しの梁を掛けているところです。
梱包材やチップしか利用できなかったカラ松ですが、ここ数年の
乾燥技術の向上で、無垢材の構造材として使えるようになっています。
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防風シートを先貼りしてから、垂木を掛けて
バラ板といわれる松材の野地板を張っています。
野地板の替わりに構造用合板を張るケースがほとんどですが
やはりこの部位に合板を使うのは耐久性に疑問があります。
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だいたい組みあがった様子です。土台敷きからここまで4日程
かかりましたが、幸いにも雨に降られずにすみました。
次回は屋根造作と外装下地の模様を。 (田)

2012年07月23日

拓北の家 その2

前回は木架構の手刻みの様子と基礎工事の途中まででしたが
今回は基礎の完成までをお伝えします。
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基礎内部の埋め戻しの前に、室内の給気用の
アースチューブを設置しているところです。本州では
クールチューブと呼ばれることが多いと思います。
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左官屋さんが基礎の断熱材の表面にモルタルを塗っています。
基礎内の蟻の侵入を防ぐためです。
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基礎の断熱補強のために内スカート断熱を施しています。
通常、基礎断熱に使う断熱材は環境負荷の少ないビーズ法
ポリスチレンフォームを使っているのですが、今回は断熱
性能重視で押出し法のポリスチレンフォームを使っています。
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基礎のベースの外周に暗渠管を回しているのが見えます。
泥炭地や粘度地層の水はけを良くするのが主目的ですが
基礎内の地熱が水分で不安定になるのを防いでくれます。
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いよいよ土間コンと防湿コンの打説です。念のために
防湿コンの下に防湿フィルムを敷きこんでいます。
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コンクリートのひび割れ防止のために、
最低2回は鏝で押さえるようにしています。
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土間、防湿コンが打ちあがり、基礎工事も完成です。
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日もあらたまり、建て方の前に足場を掛けています。
コントロール良く、部材を投げ渡している瞬間です。
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例の栗土台をまわす前に、気密部材を設置しています。
次回は建て方の様子からお伝えします。 (田)

2012年07月18日

エコ旅どうでしょう!ENGLAND編 24

英国でエコ旅 その24
イギリスドライブの助っ人を紹介します

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エコ旅の間世話になった英国製『ガーミン』のカーナビゲーションはインターネット
オークションで落札したものです。 現地に着かなければ海外のソフトが起動しない
ので、最初は・・・・・。モニター画面は英語表示なのですが、日本語アナウンスの
指示が出ます。交差点がロータリーの英国では、何番目にロータリーを出たら良いか
早くわかり重宝します。通訳さんがさっぱりナビを信用せずに走って道を間違えたり
して・・・今となればこれも楽しい思い出かな。ナビ本体は国内販売のものを使用し、
専用のメモリーカードを購入し入れ替えると、英国以外の国にも対応し使用できます。
英国のエコ旅報告、ひと月かけてどうやら無事完走できたようです。余裕が出来たら
過去のエコ旅を思い出してみようかな・・・!  もうじきロンドンはオリンピックで
大賑わいですね。2か月しか経っていないのになんだか懐かしい。皆さんも良い旅を!
エコ旅どうでしょう!はエコ空間デザイナー 西條正幸がお伝えしています。

2012年07月17日

エコ旅どうでしょう!ENGLAND編 23

英国でエコ旅 その23
イギリスでカテドラルのある一番小さな町『サウスウエル』

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旅の初めに立ち寄った小さな町サウスウエルの『サウスウエルミンスター』
もとは修道院だった大聖堂が現在もその姿を残す。 ノルマン様式のアーチ
建築とステンドグラスが印象的。 いたるところに施された人頭彫刻が印象的。
モンスター?や不思議な動物が入り乱れたの表情が全て違っていて、ちょっと
怖いようで、それがまた面白い。1200年前半に建てられた、聖歌隊席と後陣の
作り家具なども、楽しく見学することができました。
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ナショナルチエーンのお店が一件も無い町の商店街にあった英国の駄菓子屋さん。
かわいらしいお店には、色とりどりのキャンディーやお菓子が並んでいます。
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次回は頼りになる旅の相棒を紹介しておきましょう。
エコ旅どうでしょう!はエコ空間デザイナー 西條正幸がお伝えしています。

2012年07月14日

エコ旅どうでしょう!ENGLAND編 22

英国でエコ旅 その22
アーツ&クラフツ運動

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イギリスの詩人で、思想家、デザイナーでもあるウィリアム・モリス
(1834年-1896年)が起こしたデザイン運動。  産業革命の時代は
大量生産による安価で粗悪な商品があふれていた。ウイリアムモリスは
こうした状況を批判して、中世の手仕事に帰り、生活と芸術を統一する
ことを主張し、モリス商会を設立。装飾された書籍やインテリア製品
などを製作した。(以上ウイキペキアフリー百科事典より抜粋)
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ウイリアムモリスが『 イギリスで一番美しい村 』とた称えた
コッツウオルズの村の中のひとつチッピングカムデンに、当時の
様子がうかがえる、ショップとギャラリー、そして金銀細工の工房
が残っていました。2階にある工房は作業風景が見れるだけではなく、
直接職人さんたちにふれあい、話が出来るのには驚きました。
業種は違うけれど、建築デザイナーとして家づくりに係わることで、、
大量生産の既成建材を使った住宅や、ハウスメーカーなどがつくる
既成品住宅に疑問を抱き、伝統建築をいかした手作り感のある家を
こつこつ作る僕自身としては、少し感じるところがありました。
コツウオルズ 『バイブリー』
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コッツウオルズの中でも最も美しいとウイリアムモリスもたたえる
『バイブリー』の村。あいにくの曇り空でしたが、まるでおとぎ話の
ように、小川沿いに広がる家並みと、すばらしい田舎風景を見ることが
出来ました。また、ニジマスの養殖場『トラウトファーム』があるのも
釣好きにはうれしく、さらに高感度UPであります。
次回はイギリスで一番小さな町?の話です。
エコ旅どうでしょう!は エコ空間デザイナー 西條正幸がお伝えしています。 

2012年07月13日

拓北の家その1

札幌市内の拓北に立つ一戸建ての住宅の現場がはじまりました。
この住宅は札幌市の次世代住宅基準のスタンダードレベルをクリアした省エネ住宅です。
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基礎工事の掘削風景です。
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基礎工事と並行して木架構の手刻み作業をしています。
道南研修の回でも紹介した、栗の無垢材の土台を墨付けしています。
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これが刻み終えた栗の土台です。
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カラマツの床梁を加工しています。
全ての木材は道産材で無垢材、というのが基本なので集成材は使いません。
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これはカラマツの太鼓落し梁で長さが5.4mあります。
小屋梁に使いますが、北海道では丸太を3.6mで玉切りしてしまうので、
特注で伐採し乾燥させて大工さんに渡します。
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そうこうしているうちに基礎工事もいよいよ大詰めです。
  
次回は基礎工事の続きから (田)

2012年07月12日

エコ旅どうでしょう!ENGLAND編 21

英国でエコ旅 その21
ロンドン の ベジタリアン レストラン
『 MILDREDS 』

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ロンドン、ピカデリーサーカスの近くにある野菜料理のお店に
行った。どんな感じなのだろうか?と少し不安でしたが、なんの、
とてもカジュアルでかしこまず、スタッフの方も気さくで明るい。
ここに限らず、店員さんが日本語で話しかけてくるのはびっくり。
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お店はとても賑わっています。イギリスに来て感じたことですが、
テーブルと通路の間隔が日本に比べて狭いようです。パブが主流
の国ですから、ぎゅうぎゅう感も英国流なのかな・・・?
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メニューには、ベジタリアン・ビーガン・グルテンフリーなどの表示
がなされています。食物アレルギーの人のための表示としても見習いたい
ところです。僕が食べたのは玄米の入った野菜いためのような料理(笑)
旅の終盤、日本食っぽい感じでありがたかった。 デザートもおいしい◎
次回はコッツウオルズで立ち寄ったアーツ&クラフツ運動の話です。
エコ旅どうでしょう!はエコ空間デザイナー 西條正幸がお伝えしています。

2012年07月09日

クリの土台と道南スギ

道南方面へ社員の研修旅行に出かけました。
目的はいつも使っている道産木材の加工場の視察です。
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厚沢部町には、広葉樹を専門に扱う材木屋さんがあります。
ここでは、防腐・防虫剤を使用せずに長持ちする、クリの
土台を注文しています。 道内各地から集められた木材が
積まれていました。 加工した土台は桟積みされて乾燥させます。
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40℃の低温でゆっくり乾燥させる、木製の乾燥室があるのです。
木の細胞を壊さずに、木の色がきれいな状態で乾燥することが
出来るそうです。 北海道には2か所だけあるそうです。
そのあとの訪問先は、木古内町でスギを専門に扱う加工工場にも寄りました。
小さな工場ですが、ここで外壁に使う杉の板を加工しています。
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途中で昨年完成した、函館の住宅にも立ち寄り、1年点検をしました。
もちろん、土台はクリ、外壁には杉の板が使われています。
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